技術系 材料力学

【演習】応力の基礎

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ここでは、物体に働く力とその物体の断面積によって生じる応力についての演習問題を提供します。それぞれの問題に対する答えと解説も付けていますので、自己学習の参考にしてください。

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問題1

長さ5m、直径0.1mの鉄棒に、長さ方向に10kNの力が作用しています。この鉄棒に生じる応力を計算してください。

解答と解説

応力は、力を物体の断面積で割った値であるため、鉄棒の断面積をまず計算します。

\[A = \pi (d/2)^2 = \pi (0.1/2)^2 = 0.00785\,\mathrm{m^2}\]

次にこの断面積を使って応力を計算します。

\[\sigma = F/A = 10000/0.00785 = 1.27\,\mathrm{MPa}\]

問題2

直径10mmの鋼のワイヤーが、1kNの力を支えています。このワイヤーに生じる応力を計算してください。

解答と解説

この問題も問題1と同様に、まずワイヤーの断面積を計算します。

\[A = \pi (d/2)^2 = \pi (0.01/2)^2 = 0.0000785\,\mathrm{m^2}\]

次にこの断面積を使って応力を計算します。

\[\sigma = F/A = 1000/0.0000785 = 12.74\,\mathrm{MPa}\]

問題3

一辺が2mmの鋼の立方体に、面積方向に10Nの力が作用しています。この立方体に生じる応力を計算してください。

解答と解説

立方体の面積は一辺の長さの二乗であるため、立方体の面積は以下の通りに計算します。

\[A = a^2 = (0.002)^2 = 0.000004\,\mathrm{m^2}\]

次にこの面積を使って応力を計算します。

\[\sigma = F/A = 10/0.000004 = 2.5\,\mathrm{GPa}\]

以上が応力に関する演習問題の解答と解説です。これらの問題は、力と断面積による応力の関係を理解するのに役立つ基本的な問題です。さらに深い理解を得るためには、より複雑な形状や物質、あるいは複数の力が作用する場合などについて考えてみると良いでしょう。

 

 

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  • この記事を書いた人

だるまる

製造業のものづくりエンジニア|計算力学技術者固体1・2級|CAEと材料力学を武器に製品開発を実施|自分の中でのCAEの使い方・勘所を書きます

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