CAEエンジニアのあなたは応力を正しく使えてますか?
CAEによる解析を行うと必ずと言ってもいいほど使用する「応力」この取り扱いを間違えると、強度不足や過剰品質につながります。
本記事では、応力の利用方法を紹介します。
そもそも応力とは
応力とは、物質の任意断面にかかる力です。単位はPa[N / m2]。詳しい内容はこちらで紹介しています。
設計の多くが応力を基にし、耐えられる力を設計しています。
応力で何を判断している
では、応力では何を判断しているのでしょうか。
大きな役割は降伏応力を超えるかどうか?です。
降伏応力とは、材料が弾性変形できる最大の応力です。これを超えてしまうと力が除荷された後でも元の形状にはもどりません。
形状記憶合金は、この領域が広いため大きな変形を与えても元の形に戻ります。例えば、輪ゴムを伸び縮みさせると細くなりやがて切れます。この細くなるのが弾性変形から塑性変形に変わったためです。
では、車や建物はどうでしょうか。除荷しても形が戻らないと困りますよね。車ではうまく走行できないかもしれません。建物ではがたつきがひどくなるかもしれません。
そのため、構造物はある荷重を超えないように設計されているのです。
*ミーゼス応力や主応力についてはこちら
降伏応力を超えると壊れるの?
降伏応力は超えると壊れる材料と壊れない材料に分かれます。
一般的に延性材料と呼ばれる材料は変形することによって、力を分散させています。粘土や針金などを想像してください。
一方、脆性材料と呼ばれるものは壊れやすいです。ガラスや陶器の茶碗がその一例です。少し変形したらすぐ割れますよね。これは、降伏応力を超えるとすぐ破損します。そのため使用する場合には適正な設計が必要なのです。
*延性材料と脆性材料って何?という方はこちら
降伏応力を超えないと壊れない?
では、降伏応力を超えないと壊れないのか。そうではありません。降伏応力を超えていないくて、繰り返し力が生じると壊れます。疲労破壊と呼ばれるものです。
そのため、瞬間的な強度の評価と長期的な強度の評価の両方検討することが必要です。
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